猫の尿路結石の症状と予防法

1.猫の尿路結石の症状


愛猫のトイレの様子がおかしいと感じたら、おしっこの状態やトイレの頻度などをよく観察しましょう。


ここでは、猫の尿路結石症の概要と主な症状について解説します。


①.そもそも尿路結石症とは


尿路結石症は猫の下部尿路疾患(FLUTD)のひとつで、尿管、膀胱、尿道に結晶や結石ができる病気です。


栄養バランスの偏りや水分不足などによって、おしっこのpHバランスがくずれ、尿に含まれるストルバイトやシュウ酸カルシウムが結晶化することで起こります。結石の大きさや数、種類によっては手術が必要となるケースもあります。


結石が尿管や尿道に詰まって閉塞すると、急性腎不全から尿毒症を引き起こし、2~3日で急激に悪化し、命に関わる事態になります。


結石の疑いがある場合は、早めに受診しましょう。


②.尿路結石の症状


尿路結石の症状は、主におしっこの状態やトイレの頻度に表れます。


以下のいずれかの症状がある場合は、1日以内に動物病院を受診しましょう。


  • ピンク色、濃い色の尿、明らかな血尿
  • 尿にキラキラした砂状のものが混じっている
  • 頻尿(少量を何回もする)
  • 排尿時に力む、痛そうに鳴く(それなのに尿が出ない)
  • トイレ以外での排尿、失禁
  • 落ち着きがない

その他、お腹まわりを触ると嫌がる、食欲がなくなり嘔吐するなどの様子がみられることもあります。


 

2.結石の原因

猫の尿路結石は、おしっこのpHバランスが、酸性またはアルカリ性に傾きすぎることで発生します。


年齢・性別に関係なく発症する可能性がありますが、水分不足や肥満、栄養バランスの乱れなど、普段の生活習慣が結石に大きく関係しています。


特に注意したいポイントをご紹介します。


原因①.冬場


寒さから水を飲む量が減ると、おしっこが濃くなるため、結晶が結合しやすく結石に発展するケースが増加します。


原因②.肥満傾向のオス猫(去勢後は特に注意)


オス猫は、メス猫と比べてもともと尿道が細く長い為、結石が詰まりやすい傾向がありますが、特に去勢手術後は男性器が小さくなり尿道が狭まるため、よりリスクが高まります。


また、ホルモン量の変化によって手術後に肥満に陥ると、脂肪で尿道が圧迫され、さらに狭くなります。


原因③.栄養バランスの偏り


過剰なタンパク質やミネラルによって、尿路結石ができることもあります。


結石となる成分が多いマグネシウム、カルシウム、リンなどをなるべく避け、結石に配慮されたフードを選びましょう。


しかし、自己判断で行うと必要な栄養まで損なう恐れがあるので、食事内容は必ず獣医に相談することが大切です。


原因④.ストレス


引越し、近隣の工事、同居猫の増加、トイレ位置の変更など、ストレスも結石症を引き起こす要因です。


ストレスを受けた猫は、水飲みやトイレの回数が減る傾向があり、尿が濃縮されて結石のリスクが高まります。

 

3.猫の尿路結石の予防ポイント


猫の尿路結石は再発しやすく、一度発症すると慢性化する傾向があります。


もっとも効果的な予防法は、食生活に気を付けること、十分な水分を取ること、そして適度な運動をすることです。


【予防ポイント】


  • 常に新鮮な水を用意する
  • 冬場は水飲み場を増やす、ぬるま湯を与える(頻繁に取り換える)
  • こまめにおしっこの色や量、回数をチェックする
  • トイレは常に清潔を保ち、おしっこを我慢させない
  • 獣医に相談し、結石に配慮したフードを与える
  • 運動できる機会を作り、肥満に注意する
  • 定期的に尿検査を受ける

愛猫があまり水を飲まない場合は、ウェットフードを活用するなど、色々な工夫をしてみるのもいいかもしれません。

 

4.結石になる前にペット保険に加入を


猫の尿路結石症は年齢に関係なく発症し、場合によっては命に関わるほど重症化することもあります。


手術や長期治療になり、医療費が高額になることも珍しくありません。結石の発症に備えて猫が健康なうちにペット保険に加入しておくと安心です。


猫の尿路結石症は多くのペット保険で告知対象となっているため、発症前に加入する必要があります。


慢性化することも多い尿路結石症は、申込時に症状がなくても病歴の告知が必要であり、加入不可とされる場合や、下部尿路疾患全体が補償の対象外となることがあります。

 

5.まとめ


尿路結石症はどんな猫にも起こりうる病気であり、結石が詰まると急激に悪化して危険な状態になることもあります。おしっこの異常や排せつ時に痛がる様子があれば、すぐに受診しましょう。


結石の予防は、食事管理に気を使い、十分に水分を取らせ、適度な運動などに努めることが重要です。


また、愛猫が健康なうちにペット保険に加入し、今後のリスクに備えましょう。