犬の風邪ってどんなもの?咳や鼻水には要注意

1.犬の風邪とは?受診する目安


犬の風邪とは、ウイルスや細菌によって起こる感染症の総称で、病原体ごとに様々な病名や症状があります。


風邪にかかる可能性は年間を通してありますが、私たち人間と同じように、犬も体が冷えると免疫力が低下するため、気温が低く、乾燥している冬は特に注意が必要です。


症状が軽度の場合、十分に栄養をとって安静にしていれば自然に治ることもありますが、我慢強い犬は症状の程度が分かりにくく、気付いたときにはかなり悪化していることもあります。


また、咳や鼻水といった風邪のような症状でも、別の病気の可能性があるため、いつもと様子が違うと感じたときは自己判断せず、早めに動物病院を受診しましょう。

 

2.犬風邪の代表 ケンネルコフ


犬風邪でよく耳にする「ケンネルコフ」は、伝染性気管支炎の総称です。


ケンネルコフは、様々なウイルスや細菌などの複合感染によって発症する伝染性の強い呼吸器疾患で、多数の犬が密集して飼われているところで発生することが多いようです。


主な症状


短く乾いた咳、微熱、食欲不振、鼻水、肺炎などの症状があり、気温の変化や興奮で咳が悪化する特徴があります。


かかりやすい条件


全年齢の犬でかかる可能性がありますが、生後6週間~6ヵ月頃の子犬が最もかかりやすいとされています。体力や抵抗力が落ちていると重症化しやすいため、高齢犬や持病のある犬も注意が必要です。


対処法


ケンネルコフの予防には、定期的なワクチン接種が有効です。


ワクチン接種の適切な頻度は、犬の月齢や健康状態によって異なりますので、獣医師に相談の上、行いましょう。


 

3.風邪と似た症状が現れる犬の病気


風邪と似た症状を引き起こす病気は、ケンネルコフ以外にも複数あります。いずれの病気も、早期発見・早期治療がカギを握ります。


いつもと様子が違うと感じた時は、できるだけ早く動物病院を受診しましょう。


くしゃみ、鼻水


アレルギー、副鼻腔炎、鼻への異物混入、歯周病(片側から鼻水が出ることが多い)、鼻の腫瘍(膿性の鼻水、鼻血を含む鼻水)など



気管虚脱、心臓病、喘息、肺水腫、フィラリア症、肺腫瘍(呼吸が速くなる、がんの末期症状)など


発熱、荒い息遣い


誤飲性肺炎、アレルギー性肺炎、自己免疫性疾患、悪性腫瘍、心筋炎、腎盂腎炎、子宮蓄膿症など


愛犬に風邪のような症状がみられた場合は、二次感染を防ぐため、事前に動物病院に連絡し、来院のタイミングを相談することが大切です。


 

4.犬の風邪対策


愛犬の風邪対策のポイントをご紹介します。人間の予防対策と近い内容ですので、しっかり覚えて実践しましょう。


対策①.定期的な予防接種


犬風邪のウイルスは、予防接種で防げるものが数多くあります。


100%予防できるとは限りませんが、予防接種を受けておけば、たとえ感染しても軽症で済むことも多いため、獣医師とスケジュールを相談して確実に行いましょう。


対策②.免疫力を付ける


日頃から散歩などでよく運動して、免疫力を付けることが大切です。温度変化に体を慣らしておくことで、風邪をひきにくい体作りができます。ただし、急激な温度変化は風邪の原因になるため、犬の体調に合わせて服を着せるなどの対策を取ることも効果が期待できます。


また、栄養バランスのとれた食事を与えることで、免疫力がつきます。(おやつの与えすぎ等には気をつける)


対策③.体調が悪い時は散歩を控え、暖かくして安静に


愛犬の体調が思わしくない時は、部屋を暖かくして、安静にしてください。運動は体力を消耗させるため、回復が遅れる原因になります。


また、散歩は他の犬に感染させる原因にもなるため、できるだけ控えるように心がけましょう。


対策④.保温・保湿を心がける


風邪の早期回復には、温度・湿度の管理が重要です。身体の冷えは免疫力を低下させ、乾燥はウイルスの活動を活発にします。


愛犬の様子をみながら室温を調整し、加湿器などを使って適度な温度や湿度の調整を行いましょう。


対策⑤.健康なうちにペット保険に加入しておく


ペット保険に加入しておくと医療費の補償が受けられるため、少し体調が気になるといったときにも受診しやすくなります。


風邪症状が現れる病気は早期発見が重要なため、受診しやすい環境を整えましょう。


また、重篤な病気になった後や、治療中の傷病があると保険加入は難しいため、愛犬の健康状態が良いときの加入がおすすめです。


 

5.まとめ


犬の風邪は年間通してかかる可能性がありますが、気温が下がり乾燥する冬は、ウイルスが活発化するため注意が必要です。


犬の風邪症状には、ケンネルコフ(伝染性気管支炎)をはじめとした様々な病気が隠れています。なかには重篤な病気もあるため、できるだけ早く動物病院を受診するようにしましょう。


愛犬がいつも元気でいられるように、毎日の体力作りや過ごしやすい環境づくりが大切です。