猫を巡るご近所トラブル

愛らしい容姿、可愛い仕草。 こんなに可愛いのに嫌いだなんてあり得ない…なんて思う猫好きの人もいるでしょう。 でも世の中、猫が好きな人ばかりではありません。 猫が嫌い、苦手という人もいます。 また、猫は好きだけど庭に糞をされたり、悪戯されたりなんてことが頻繁にあるせいで、 猫を嫌いになってしまった人もいるでしょう。 猫のせいで近所同士、長年にわたり互いに憎しみを募らせ、裁判にまで発展し、 最悪の結末に至ることもあります。 そんな悲しい事態にならないようにするにはどのようにしたらよいのでしょうか。 まずは猫が引き起こすトラブルの現状を見ていきましょう。

1.排泄物・悪臭

猫絡みで日常化しているトラブルは排泄物とそれに伴う悪臭問題でしょう。 隣の猫がウチの花壇を荒らして糞をする。 一生懸命ガーデニングをして美しく整えたのに…。 猫の糞があるせいで小さな子供を庭で遊ばせられない。 お金をかけていろいろな猫よけ対策をしたけど効果なし。 そもそもなぜウチが苦労してお金払って猫対策しないといけないの! ご近所さんの猫の糞害に対する悩みと怒りは想像以上に深刻な場合も多く、 中にはノイローゼになりそう、と訴える人もいることを念頭に置いて下さい。

「糞害によって精神的な苦痛をかなり感じている私たち近隣住民が慰謝料を請求することはできるのでしょうか?」
訴訟を提起して、慰謝料請求をすることも可能だろうと思います。

「もし裁判以外に良い解決方法があれば、ご教授いただきたく思います」
本件では、裁判が一番効果的かも知れません。

砂は猫にとって糞をする格好の場所です。 そのため公園の砂場が猫のトイレになってしまうことも。 その場合、夏は虫が湧き不衛生、極まりなく、子供が遊べなくなります。 また、主にオス猫はスプレー行為という強烈な臭いの尿をします。 それがひどい悪臭を放つのです。

2.増える!

放し飼いにした猫は子供を産みます。 猫は繁殖力が強く放っておけばどんどん増え続けます。 そうなると当然ながら猫による被害も増大します。

猫の妊娠期間は約2ヶ月(60~68日)で、一度の出産で平均5頭(4~8頭)出産します。
 そして、約2ヶ月後に子猫が離乳すると次の妊娠が可能になります。その子猫も生後6ヶ月前後で繁殖可能年齢に達するので、繁殖サイクルが非常に速いことが特徴です。
 また、猫は交尾によって排卵、受精が起こるので、タイミングがあえば2頭のオス猫の子どもを同時に妊娠することがあるなど、妊娠率・出産数の高い動物です。
 環境省は計算上、1匹のメス猫が3年後には2000頭以上に増えると試算しています。

3.ゴミをあさる・爪とぎなど

猫はゴミ袋を破って食べ物を探します。 袋の中身が散乱した状態は大変不潔で掃除も一苦労…。 また、爪とぎで物を傷つけることもあります。

対策

1.完全室内飼い

完全室内外飼いこそ、猫の理想的な飼い方です。 猫を外に出さないことでほとんどのトラブルが解決してしまいます。 屋根や塀の上にのぼるなど、活発で冒険心旺盛な猫を部屋に閉じ込めるのは可哀想…。 果たして本当にそうでしょうか? 猫タワーを用意するなど、猫が部屋で遊べるような環境作りはそれほど難しくはありません。 むしろ屋外こそ多くの危険があり、メスの場合、妊娠してしまう恐れもあります。

毎日のように動物が交通事故にあっており、その中の多くは猫が犠牲になっています。他の猫から病気をうつされたり、争いになって大怪我をしたり、なわばり争いから自宅に帰れなくなることもあります。
猫の室内飼育はみなさんが思うよりも簡単です。猫は高いところが好きなので,タンスの上に上がれるなど,工夫して遊び場などの確保をしてあげれば,室内でも充分飼うことが出来ます。

2.避妊・去勢

やむを得ず猫を外へ出す場合、避妊・去勢手術をしましょう。 おおむね1万円~3万円の費用が掛かりますが、自治体によって助成を受けられる場合もあります。 また、オス猫の多くは去勢によって、スプレー行為がなくなるというメリットもあります。

みんなが笑顔になるために

いかがでしたか。 猫を飼うとき大切なのは飼い主さんにもご近所さんにもストレスがかからず、 何より猫自身が安全かつ快適に過ごせる環境作りが必須ですね。 ご近所にも猫好きは大勢いるはず。 猫を通して猫好き同士、年齢・性別を超えて楽しく関わっていけたらいいてすね。 気になる野良猫がいて飼ってあげたいけれど、住宅事情で諦めざるを得ない方も、 ボランティアとなって地域の野良猫保護の活動に参加するという手もありますよ。