猫の病歴とペット保険~病歴は正確に申告する~

1.保険の加入条件と病歴


ペット保険の受け入れは完治していることが前提になりますが、加入条件は(ケガを含む)病歴の中身が大きく関係しています。


病歴は、「加入不可とされる傷病」「関連する病気も含めて補償対象外となる傷病」「無条件で加入できる傷病」の3つに分けられます。


加入不可とされる傷病と補償対象外となる傷病には告知義務が課されるため、完治した時期に関係なく、保険会社に告知が必要です。一方、無条件となる傷病は、完治から数ヶ月(目安は3ヶ月以上)が経過していれば健康体として扱われるため、告知する必要はありません。この場合、今まで病気に罹ったことがない猫と同条件で保険に入れます。


 

2.直近数カ月の診断歴は正しく申告


保険会社によって違いはありますが、一般的に3~4ヶ月以内に病気やケガ、経過観察と診断された場合、保険に加入することは難しくなります。


例えば、猫も人間のように風邪を引くことがあり、「猫風邪」という呼び名からつい軽く考えがちですが、猫にとっては風邪も立派な感染症になります。また、骨折や捻挫など、病気ではなくケガについても保険の加入にあたっては告知事項に加入できないケースがほとんどです。


どんなに些細な症状に感じても、猫の保険では病歴とみなされるため申告漏れがないよう注意が必要です。


 

3.一緒に暮らす前に病歴はきちんと確認


一緒に暮らす前に必ず病歴を確認しましょう。


ペットショップから猫を迎え入れる時は、飼育方法や病歴の有無などの説明を聞くことができますが、保護した猫は以前どのような病気を患っていたか定かではありません。


その場合は、早めに健康診断を受け、病歴や年齢、品種や今後心配になる病気など、できるかぎりのことを推定してもらいましょう。


病歴や将来のリスクを把握することは、日々の健康管理や保険内容を検討する際に大いに役立ちます。


 

4.告知内容は事実を記載


保険加入の告知事項は、必ず事実を記載しましょう。ペット保険の契約者すべての公平性を保つため、健康状態の正確な申告は加入者の義務であり、必須項目となっています。


告知では、猫の健康状態や病歴、既往歴などを記入します。偽りの内容を記載すると告知義務違反に該当し、発覚すると保険金が支払われなくなる他、契約解除となる場合もあります。


 

5.まとめ


軽く思える病気でも、治療中や経過観察中では保険に入ることはできません。猫によくみられる下痢や風邪、骨折や捻挫であっても医師が「病気」と判断すれば、告知義務が発生する病歴となります。


故意ではなくても、告知義務違反になると契約解除に至る事もあります。数ヶ月以内に診察を受けた場合は、些細な事でも記載するようにしてください。


完治さえしていれば、加入できるケースも多くあります。愛猫に適した内容を探してみましょう。