ペット保険は去勢や避妊も補償される?

1.去勢・避妊はペット保険で補償されない


ペット保険は、病気やケガの医療費を補償するためのものであり、去勢・避妊手術のように、健康体に施す予防処置の費用は、ペット保険で補償されないことが一般的です。


去勢・避妊手術が行われる主な理由は、病気の予防と不要な繁殖を防ぐためです。


オスであれば、睾丸腫瘍や前立腺肥大を防ぎ、マーキングの軽減。メスでは、子宮蓄膿症の予防や乳がんリスクを軽減するなどの効果があります。


また、繁殖の防止については、飼いきれない動物放棄を防ぐという他に、難産や障害を持った子を産ませないという目的があります。


あまり知られていませんが、交配させていけない組み合わせや難産になりやすい犬種などがあり、知らずに掛けわせると障害を持って生まれる確率が高く、その子を一生涯、飼うには大きな負担が伴います。


ただし、治療の一環として行われる去勢や避妊の手術は、補償の対象になる可能性もあります。


例えば、精巣の腫瘍や前立腺肥大や子宮蓄膿症などの治療で除去手術となった場合などは、健康体への予防処置ではなく「治療」と捉えられることもあるようです。


こういった特殊なケースは、保険会社によって対象となる病気や補償の判断が分かれますので、特殊なケースである場合は保険会社へ相談してみましょう。

 

2.その他の補償対象外となる可能性が高い費用


去勢・避妊以外でも、多くの保険会社で補償対象外になる可能性が高いものをご紹介します。


  • 健康診断
  • 予防接種、ノミ・マダニ除去など
  • ワクチンで予防できる病気の治療
  • 妊娠・出産に関するもの
  • 歯科治療
  • 加入前からの病気やケガ
  • 自然災害による傷病
  • 飼い主の重大な過失によるケガ

各項目について詳しく解説していきます。


健康診断


これは検査なりますので、対象外になることがほとんどです。血液検査、尿検査も同様です。ただし、保険会社から依頼があった場合は補償対象となるケースもあります。


予防接種、ノミ・マダニ除去など


予防に関する処置は補償されない可能性が高いです。ノミ・マダニ対策のシャンプーや投薬も対象外となることが多いようです。


ワクチンで予防できる病気の治療


予防接種をせずに罹患した感染症は補償されないことがほとんどですので、注意しましょう。


ただ、ワクチンを打っていたにもかかわらず、ワクチン有効期間内に感染症に罹患した際は補償されることがありますので、保険会社に相談してみましょう。


妊娠・出産に関するもの


去勢・避妊・人工流産・帝王切開などは健康体に施される処置なので補償の対象外となり、関連して発生した傷病に関しても対象外となるケースがほとんどです。


歯科治療


溜まった歯石の除去や過長歯に関する処置は病気とみなされず、補償は難しいようですが、顎の骨に達する重度の歯周病(歯根膿瘍)のように、症状を伴うような歯科処置の場合は、保険会社によっては支払われる場合があります。


加入前からの病気やケガ、個別に指定された疾患


先天性異常や既往症、また保険開始日前から罹患した病気やケガに関しては、ほとんどが補償対象外となります。


また、保険の加入時に保険会社から個別に補償対象外と指定された疾患は、補償されません。


自然災害による傷病


ほとんどの保険会社で地震や津波、噴火といった自然災害によるケガは補償されません。


地震の際の家具の転倒や、家電の落下によるケガも補償対象外となりますので、家具の固定や落下防止といった防災対策をきちんとしておきましょう。


飼い主の重大な過失によるケガ


飼い主の故意によるもの、または重大な過失によるケガや病気に関しては補償されないことがほとんどです。


エサの与え忘れや留守番中の熱中症、酔った際の過失など、十分に注意するようにしましょう。


このほかにも、ペット同士の喧嘩やマイクロチップ挿入費用、サプリメントや漢方、温泉療法など、補償対象外となるケースがあります。


各保険会社によって違いがありますので、不明な点は保険会社に問い合わせましょう。

 

4.ペット保険に加入していても貯蓄は必須


健康診断や予防接種などをはじめ、ペット保険で補償されない項目はありますが、ペット保険が大きな安心につながることは間違いありません。


ペットに手術や治療が必要になった場合、医療費が高額になることは珍しくありません。簡単な治療でも数万円、大きな手術になると数十万円することもあります。


生死を分ける治療が必要な時に、医療費が壁にならないように備えることは重要です。


ただし、ペット保険に加入していても医療費が全額補償されるわけではありません。補償範囲や補償割合に応じた自己負担額は発生します。


また、今回解説したように去勢や避妊はもちろん、健康診断や予防接種などの健康管理については補償対象外となることがほとんどです。


ペット保険だけに頼るのではなく、日頃からペットのための貯蓄をしっかりと行っておきましょう。

 

5.まとめ


ペット保険はケガや病気の医療費に対して支払われるものです。健康体に施される去勢や避妊に関しては原則、補償されません。


その他にも、予防接種や健康診断、災害時の傷病など補償対象外となる事例は複数あります。保険の補償内容は加入しているプランや保険会社によって異なりますので、確認しておきましょう。


いざというときのためにペット保険の役割は大きなものですが、ペットの健康管理や予防対策のために普段からしっかりと貯蓄も備えましょう。