自転車通勤をはじめよう~#05事故を起こさないための交通ルール~

道路標識を正しく守って自転車事故を減らそう

自転車通勤でルートを走っているときに、こんな危険を感じてヒヤリとした経験はありませんか? •「止まれ」の標識があるのに減速せず、左右の安全も確認せずに進み、歩行者と接触しそうになった •右側走行をして対向してきたクルマや自転車とぶつかりそうになった •交差点で赤信号を無視して走行し、クルマにぶつかりそうになった 自転車通勤時のこういった交通トラブルは多くの場合、信号や道路標識などの交通ルールの基本をきちんと守ることで避けることができます。自転車は手軽な移動手段であり、運転免許証も必要ありませんが、道路交通法上はクルマと同じです。道路標識をきちんと守れば、自分が自転車事故の加害者になることを防ぐとともに、自分の身を守ることにもなるのです。 まずは、日頃の自転車通勤で基本的な交通ルールを無視していないか、見過ごしていないかを再確認してみましょう。

ドライバーへの配慮で巻き込み事故を予防

クルマと自転車の事故では、クルマが左折する時の巻き込み事故が多いと言われています。クルマのドライバーとサイクリストが互いの存在をリスペクトすることでこういった自転車通勤時の巻き込み事故リスクは回避できる可能性があります。 赤信号で止まったときに、右側後方のクルマのドライバーに目をやるのも事故防止に有効です。「ニコッ!」と笑う必要はありませんが、ドライバーと目を合せることで「相手がなにをやりたいのか、どんな動きをするのか」が伝わりやすいと言われており、自転車事故を回避する有効な手段です。

自転車通勤を安全・快適に続けるための走行ルール

毎日の自転車通勤を楽しく安全に続けるためには、自転車事故や交通トラブルを起こさないことが一番重要です。そこで安全走行のベースとなるポイントを紹介します。

自転車は車道を走行しよう

自転車は原則として車道を走行することが義務付けられています。歩道での自転車の走行が認められている場合もありますが、その場合は標識などで明示されています。

自転車発進時は後方を確認しよう

後方確認をしないで不意に走り出す人も多いですが、背後から近づくクルマや自転車に接触することもあります。自転車を発進させる際は必ず後方を確認しましょう。後ろを振り返ることで、クルマのドライバーにその意志を伝えることができます。

自転車停止時は後続者に合図を

テールランプのない自転車はスピードダウンしたり停止したりするのが分かりづらく、追突事故の原因にもなります。そのため後続の自転車やクルマになんらかの合図を送ってあげるといいでしょう。手で止まることを示したり、「止まりまーす」と一声発するだけで、追突事故等を防ぐことができます。

走行ラインの変更時は意思表示しよう

路上に駐車中のクルマをよけて通る場合など、自転車走行レーンを大きくはみ出して走るときは後ろから接近するクルマのドライバーに「ラインを変えますよ」という意思表示をすることが大事。走っている最中に後ろを振り返るゆとりがなければ、手で合図を送りましょう。

常に歩行者の安全へ思いやりを

背後から音もなく近づいてくる自転車は、歩行者にとってクルマ以上に危険なこともあります。不意に向きを変えた歩行者と後続の自転車が接触しそうになるのを見かけたことがある人も多いのではないでしょうか?自転車は原則として車道を走ることになっていますが、自転車も走行可能な歩道を利用する際に歩行者をパスするときはすぐに止まれる速度に落として通過するように心がけましょう。

交差点では徐行して安全確認

警察庁の統計によると、自転車事故の中で最も多いのが交差点での事故です。なかでも信号のない交差点での出会いがしらの事故が多いようです。見とおしの悪い交差点などに、すぐに止まれないスピードで進入するのが原因ではないでしょうか。交差点に進入する際は十分に減速し、注意して走行しましょう。

自転車通勤時の靴と安全性

自転車通勤時のシューズはできれば足にフィットしたスニーカー・運動靴などのグリップ力のいいものがおすすめです。ビジネスシューズはペダルに足をかけることを想定した作りではないので、力をかけて踏み込んだときに滑ってしまう恐れがあります。女性の場合、脱げやすいサンダル類は危険です。また、ヒールのある靴・パンプスなどは接点の面積が少ないのでこれも滑ってしまう恐れがあります。 自転車通勤時は専用シューズ、オフィスに着いたら履き替えるというスタイルがオススメです。

自転車通勤の安全性を高めるグッズとツールを活用

自転車通勤に不可欠なアイテムは、万一の自転車事故などのアクシデントのときに頭部をガードしてくれるヘルメット、転倒したときに手のひらをガードしてくれるグローブ、暗くなったときに自らの存在を周囲に知らせてくれるライトです。グローブを着用しない人が多いようですが、手のひらに擦過傷を負ったりすると、たとえそれが軽傷でも日常生活に支障をきたすので、着用をおすすめします。

自転車事故につながる危険な「ながら運転」

スマホなどで通話しながらの運転やアプリを利用しながらの運転、カサを差しながらの運転など、「ながら運転」は大変危険です。ハンドル操作が不安定になり、危険物回避など不意の対応ができなくなるからです。ヘッドホンで音楽を聴きながら走ることも、後方から接近するクルマや自転車などの存在に気づきにくくなるため危険です。 こうしたながら運転は多くの自治体で条例により禁止されています。安全のため、自転車走行中は周囲と運転に集中できるようにしましょう。

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