ステキ写真への第一歩。即実践できる撮影方法のポイントを紹介します。

これだけは抑えたい。5つのポイント

(1)基本の構図を覚える

「いつも同じような写真ばかりになってしまう」という人は、まず写真の基本構図を頭に入れておきましょう。毎回似たような写真になるのは、無意識に自分の構図の癖が出てしまっている証拠。いくつかの構図パターンを覚え、撮影ごとに試行錯誤を繰り返せば写真の幅がグッと広がります。

日の丸構図
Colorful Bicycles Parked In Row On Footpath

メインの被写体を真ん中に置く構図。インパクトのあるものを写す時や、被写体に注目してもらいたい時に使います。自転車のデザインにこだわった人は、ハンドル・サドル・タイヤなどパーツごとにセンターに置いて撮影すると、細部がより鮮明になり、一段とカッコよく見える写真が撮れます。

二分割構図

画面が均等に二つに割れるように線を引き、それに合わせて被写体を置く構図。線は縦横どちらに引いても良いです。この構図で大切なことは二分割する線を水平・垂直に引くこと。安定感のある王道写真を撮ることができます。

三分割構図

縦横それぞれを三分割にし、その交点に被写体を置く構図。メインの被写体と背景ができることによって、写真に奥行きが出ます。その街を象徴する自然や観光地などをバックに自転車を写せば旅やお出かけの思い出にもなります。

放射構図

ある一点から真っ直ぐに放射状の線が伸びるような構図。乗り物を撮影する場合、真っ直ぐ続く道などを放射状に配置して撮ることで、ずっと先に道が続いていくようなワクワク感を出すことができます。

(2)自然光を活用する

写真の印象を左右させる「自然光」。 陽だまりに包まれるような柔らかい写真も、キリッと日差しが差し込む鮮明な写真も、光の当たる向きや量を調整することによって違いが生まれてきます。

順光

被写体の正面から光が当たる角度、つまりカメラマンの背後から日が差す向きで撮影します。基本的な方法なので、屋外で撮影する際にはほとんどの被写体で活用できます。被写体が明るくはっきりと写るので、昼間のサイクリングにはぜひ試してみてください。ただ、奥行きに欠けて「普通っぽい」写真にも仕上がりがち。その場合は被写体の一点にフォーカスしてシャッターをきってみると良いでしょう。

逆光

逆光と聞くと、被写体が真っ暗になってしまい撮影環境としては不向きに思われがち。ですが、逆光をうまく利用すると被写体に影がかかり、落ち着いた雰囲気の写真を撮ることができます。ここで紹介するのは、夕日を利用した例。オレンジ色の夕日に浮かぶ黒い車体が新鮮な一枚です。

(3)色を意識する

「色」を意識すると写真が一気に華やかになります。山の緑や空の青を多めに取り込み、撮影すれば爽やかで開放感溢れる写真に。ペインティングされた壁やカラフルなお花畑などを背景にすれば、ポップで遊び心のある写真を撮影することができます。 また、自転車の車体の色に合わせて背景を選ぶという方法もあります。色味がはっきりとした自転車の場合は、白い壁などに立て掛けるだけで「映える」写真を撮ることができます。

(4)アプリを使う

手軽さを重視して雰囲気を出したい場合、写真加工アプリを利用するのが良いでしょう。中でもおすすめなのが「VSCO(ヴィスコ)」。数え切れないほどある写真加工アプリの中で圧倒的な人気を誇る「VSCO」は、世界中のインスタグラマーやアーティストにも利用されている優秀アプリです。

人気の理由

・フィルター1枚で、フィルムカメラのような「味」と洗練された「色彩」を実現してくれる ・フィルターが全体の色味のバランスを整えてくれるので、過度な加工をする必要がない。 ・フィルターの種類と細部の加工設定が豊富にある。 ・アプリのデザインが使いやすい。

サクッと撮影した写真でも、一瞬で上級者レベルに仕上げてくれるのはアプリの便利なところ。「写真に自信がなくて…」という方でも、お気に入りのアプリさえ見つけられれば劇的に写真が良くなるはずです。インスタグラムなどで好みの写真を探し、その写真の色味と近いフィルターを使えば、自分の理想の写真を残すことができます。

(5)場所を変えて撮ってみる

場所を変えるだけで写真に大きな違いが生まれます。撮りたい写真の雰囲気に合わせてお出かけ先を決めてみるのもいいかもしれません。

広大な自然が溢れる森林

徒歩では行くことが難しい離れた場所でも、気軽に足を伸ばせるのは自転車の良いところ。マイナスイオンが降り注ぐ森林や渓谷などは日陰が多く、落ち着いた雰囲気の写真を撮ることができる絶好のフォトスポットです。

まっすぐ続くサイクリングロード

車を気にせず気持ちよく走ることができるサイクリングロード。桜や紅葉など四季を感じる写真が撮影できることから、カメラマンも多く訪れる場所です。まっすぐに走る道と脇に植えられた草木を利用して放射構図で撮影すると広々とした奥行きのある写真に仕上がります。

こだわりのお店

街乗りが好きな人にぴったりなのが、お店や街にある壁を利用した撮影です。中でもカフェと自転車の相性は抜群。建物の材質や造りによって印象が変わるのが面白いポイントです。写真スポットを探すついでに、お気に入りカフェを探してみるもいいかもしれません。

おわりに

行く先々の景色や思い出を写真に収めれば帰ってから見返すことができ、楽しみも二倍に増えます。自転車乗りにカメラ好きが多いと言われているのは、自転車で出かけると見たことのない景色に出会う機会が増えるからかもしれません。 カメラを持ってサイクリングに出かければ、いつもと違う楽しみ方ができるかも。写真撮影のコツを押さえて、とびきりお洒落な写真を残してみてはいかがでしょう。