今一度確認しておきたい自転車ルール

まず、自転車走行中の危険行為とは何を指しているのでしょうか。警視庁のホームページには下記の項目が上げられています。

 ・信号無視【道交法第7条】
 ・通行禁止違反【道交法第8条第1項】
 ・歩行者用道路における車両の義務違反(徐行違反)【道交法第9条】
 ・通行区分違反【道交法第17条第1項、第4項又は第6項】
 ・路側帯通行時の歩行者の通行妨害【道交法第17条の2第2項】
 ・遮断踏切立入り【道交法第33条第2項】
 ・交差点安全進行義務違反等【道交法第36条】
 ・交差点優先車妨害等【道交法第37条】
 ・環状交差点安全進行義務違反等【道交法第37条の2】
 ・指定場所一時不停止等【道交法第43条】
 ・歩道通行時の通行方法違反【道交法第63条の4第2項】
 ・制動装置(ブレーキ)不良自転車運転【道交法63条の9第1項】
 ・酒酔い運転【道交法第65条第1項】
 ・安全運転義務違反【道交法第70条】
(出典:警視庁ホームページ)

こんな行為、もちろんNGです!

傘やスマートフォンを持ちながらの運転
道交法第70条の「安全運転義務違反」によると、片手に物を持ったまま走る行為は違反とされています。傘を差しながら子乗せ自転車で走行してるシーンに遭遇することがありますが、これは操作の安定性が損なわれる極めて危険な行為です。雨の中、どうしても自転車に乗らなくてはいけない場合は、雨具を着用するなど運転操作に支障が出ないような工夫が必要となります。
無灯火運転
日が暮れると歩行者やクルマから自転車を認識することが難しくなります。普段からライトのバッテリー残量を確認し、暗くなる少し前から点灯することを心がけましょう。また、自転車の後方部にライトが付いていない場合は反射板を装備する必要があります。
信号無視
当たり前のことのようですが、信号無視も意外と行われているのが実情です。車道を走行中は車道の信号、歩道を通行中は歩道の信号に従うのが基本ルール。仮に青信号の場合でも、周囲の安全確認を十分行ってから走行しましょう。

自転車で違反行為を行うとどうなる?

では、これらの交通ルールに違反した者にはどのような対応が取られているのでしょうか。現在は、主に3種類の取締りが行われています。

1:口頭注意

交通ルールを破りそうな行為に対しては口頭で注意されることがあります。

安全走行に近い場合でも、今後違反を起こしそうな行為が見受けられた場合に行われるもので、法的な処分の対象にはなりません。

長期休みなどのタイミングで取締り強化がされることがあります。
※画像はイメージです。

2:自転車指導警告カード(通称:自転車イエローカード)

通称「イエローカード」と呼ばれる自転車指導警告カード。管轄地区によっては「レッドカード」と呼ばれる紙を配っているところもあるようです。これらは、交通ルールに違反した自転車運転者に交付されます。

身分証の提示を求められる場合がありますが、個人情報を登録されたり罰則を設けられたりすることはありません。

ですが、交通ルールを犯しているのは事実。自転車指導警告カードを渡されたことのある方は、自身の自転車運転を見直す必要があるでしょう。
体験談:『「レッドカード」を渡されました』
学生の頃に「右側通行」で警察官から警告を受けたことがあります。平日の21時頃、ラッシュ時で自転車やクルマの通りが激しい時間帯のことでした。

うっかり道路の右側を走っていたところ、警察官に声をかけられ身分証明書の提示を求められました。警官が何かメモをしていたのを覚えています。そして、自分の名前と違反内容を記入した「レッドカード」と書かれた赤い紙を渡され、最後は「危ないから気をつけてくださいね」と念を押され解放されました。

まさか赤い紙を渡されると思っていなかったので当時はドキドキしていたのを覚えています。それ以来、クルマと同じように自転車でも交通ルールをしっかりと守って走行することを意識するようになりました。

(埼玉県在住・20代男性)

3:交通切符(通称:赤切符)

赤切符は、重大かつ悪質な自転車運転に対して切られるものです。道路交通法に基づき裁判手続きに入るための「告知票」のことで、略式起訴されると罰金や懲役が課される場合もあります。

また、赤切符を3年以内に2回以上切られた場合は都道府県公安委員会により「自転車運転者講習制度」の受講が命じられます。

「自転車運転者講習制度」の内容

赤切符が交付された場合に受講しなければいけない「自転車運転者講習制度」。受講者の安全意識を高めるためのプログラムがいくつか用意されています。講習の最後には反省文を作成し参加者全員の前で音読する必要があり、なかなか恥ずかしい思いをすることになりそうです。

受講内容

・小テストによる交通ルールの理解度確認
・視聴覚教材による違反行為の危険性の模擬体験
・受講後の反省文作成とその発表

対象

自転車運転中に交通違反し、取締りを受けた者。もしくは、交通事故を起こし送致された者。年齢は14歳以上が対象です。

受講時間・手数料

3時間・6000円

命令に従わない場合

5万円以下の罰金

まとめ

自転車の違反行為は、運転している本人だけでなく他者を巻き込む可能性もあり、重大な事故を起こした場合は多額の賠償責任を負うこともあります。レッドカードや赤切符などを交付されたことのある方は、その重みを真摯に受け止め、安全意識を高めていく必要があります。
監修者:内海潤氏
NPO法人 自転車活用推進研究会 事務局長 東京サイクルデザイン専門学校の非常勤講師として次世代の自転車人を育てる一方、イベントや講演会などを通じて自転車の楽しさや正しい活用を訴える活動を続けている。テレビへの出演多数。共著書に「これが男の痩せ方だ!」がある。別名「日本で一番自転車乗りの権利を考えている*事務局長」(*編集部見解)