高齢者に増えている事故とは?

最近、高齢者の事故が増加しています。人口の中でも高齢の方が増えているといった理由もありますが、交通機関や道路整備なども進んでいく中でどのような事故が増えてきているのでしょうか。 そして、高齢者の事故についてはどのようなものが多くあり、加害者や被害者どちらのケースが多いのでしょうか。

高齢者は買い物や通院など、日常的に使う自転車。運転免許がいらないため、年齢を問わず気軽に乗ることが多いのではないでしょうか。ところが、ひとたび事故になると、高齢者では死亡につながるケースも少なくないようです。

◆東京都健康長寿医療センターが板橋区在住の高齢者7083名に対して行った調査によると、解析対象者の約6割が日常的に自転車を運転しており、そのうち9.4%が自転車運転中の事故を経験、その7割以上が何らかのけがを負っていることがわかりました。

事故自体が多いことも問題ですが、高齢者が事故を起こすことにより、死亡事故につながるリスクが高いことも問題です。少しでも事故を減らすために注意することはどのようなことなのでしょうか。そして、事故の原因はいったいどのようなものなのでしょうか。

自転車事故の原因とは?

◆事故原因の約3分の2が自転車利用者側の交通違反で、高齢の自転車利用者が安全確認を怠ったケースが目立ちます。高齢者は視野が狭まっている上、身体機能の衰えによってバランスを保つことが難しくなっているため、左右を確認したつもりでも見えていない、自動車がよけてくれると勝手に思い込む、などの傾向もあるようです。

高齢者の自転車利用者側が交通違反や安全確認を怠った結果、事故が多発しているようです。確かに「自動車が自転車を避けてくれるだろう」という考えもあるとは思いますが、自動車、自転車、歩行者の一人一人が安全に気を付けることで事故を防ぐことができると思います。マナーも大事です。これからの自転車利用のマナー意識を呼びかけることが大事なのでしょうか。

家族や若い世代から見て高齢者の自転車はどう見えてる?

高齢者の自転車運転はご家族や車を運転する若い世代の方々にはどのように見えているのでしょうか。

若い世代には自転車に乗る高齢者の「ふらつき」や「適切ではない退避行動」などを「危険」だと感じている人も多いようです。

若い世代の自動車を運転している人は、高齢者に対して危ないと感じている人が多いようですね。そのことからも、自転車に乗る高齢者と事故を起こさないように気を付けているのだと感じました。 ご家族の方からすると、自転車事故は怖いし、心配している方も多いですが、乗らなくなることで行動範囲が狭くなったり、あまり出かけなくなったりするのではないかといった心配事もあり、高齢者家族に対して、代わりの対策をしてあげることができていないようです。

大変な事態にもなる自転車事故

死亡事故にもつながる

2011年に起きた自転車事故を年代別にまとめた資料(交通事故総合分析センター「交通事故統計年報2012年」・国土交通省資料)によると、70歳以上の自転車事故での負傷者数は17,409人となっており、16歳~19歳の20,385人につぐ数となっています。

高齢者とその家族、社会の皆で高齢者の自転車事故を防ごう

高齢者の自転車事故が多い背景を理解することで、その対策はおのずと見えてきます。高齢のご家族の自立した生活を支える「足」を確保しつつ、大切な命を守ることを最優先とした行動を選択していきましょう。

事故は様々な要因が積み重なって起きています。社会全体で交通ルールを意識することで少しでも事故を減らし、大切な命を守れるように心掛けていくことが大事だと思います。これからも安心、安全に自転車に乗れる環境を整えていきましょう。