乗り始めたきっかけはバイト先のご夫婦
今日はよろしくお願いします!まずは、現在のお仕事について教えてください。
現在は役者を目指しながら、カペルミュール 渋谷cocoti店でスタッフとして働いています。ロードバイクは昨年11月から始めましたが、それ以前からクロスバイクに乗っていたり、周囲に自転車を趣味にしている方がいたりと、自転車は昔から身近な存在でした。役者もカペルミュールの店員も、自分の好きを仕事にしたいと思って辿り着いたものです。
最初はクロスバイクに乗っていたと聞きましたが、ロードバイクに乗り換えたきっかけは何だったのでしょうか?
高校生の時にバイトをしていた地元のフランス料理店を経営されているご夫婦がたまたまロードバイクに乗っていました。メーカーのカタログなどを見ながら楽しそうに話している姿は今でも覚えています。いくつになってもアクティブで仲の良いお二人に憧れを感じました。当時の私はクロスバイクに乗っていましたが、そのご夫婦の姿を見ながら「いつかはロードバイクに…!」と思っていたのかもしれません。
自転車の楽しさと、日々増す好奇心
素敵なロールモデル!磯田さんのように「憧れ」から自転車を始める方は多いのかもしれません。ただ、いざ始めるとなるとハードルもあったと思います。実際にロードバイクに乗ってみていかがでしたか?
初めてロードバイクをまたいだ時は、軽さにとても感動したのを覚えています。クロスバイクに比べるとロードバイクは漕ぎ出しがさらにスムーズです。スーッと風をきる感覚が鮮明でした。ビンディングシューズでの落車の恐怖など、慣れるまでは多少の不安はありました。でも、自転車で走る気持ちよさを実感するたびに、自分の好奇心を信じてよかったと思っています!
なるほど、感動が不安を上回ったのですね。ちなみに、メカニックの知識についてはどのように習得されましたのでしょうか?特に女性は苦手意識を持っている方が多いように感じます。
私は周りの方に聞くようにしています。カペルミュールにはメカニックの道50年という業界で有名な殿村さんという方がいます。出勤のタイミングをうまく狙っては「ここはどうすれば…?」と聞いてレクチャーしていただきます(笑)パンクしたタイヤの修理方法やチェーンが外れた時の対処法など、基本的なことでも初心者が一人で習得するのはなかなか難しいです。わかる人に目の前で教えてもらいながら自分も手を動かすと理解が早まりますね。
周りに教えてもらえる方がいるのは心強いですね。今までに苦戦したことはありますか?
苦戦とは少し違いますが、タイヤの種類の多さには驚きました。チューブレスタイヤの存在を知ったり、シーラント(パンク防止剤)の使い方をマスターできたり。タイヤ周りだけでも知りたいことがまだ沢山あります。 覚えたことは忘れないように店舗ブログの「ロードバイク女子日記」にあげています。記録することにより後で見返せるし、何よりも初心者の方に親近感を持っていただけたらと思い更新しています!
おすすめは街に馴染むカジュアルなサイクルウェア
自転車は専門性が高く難しいという印象を持っている方も多いと思うので、等身大の姿で綴られるブログは多くの方の参考になると思います!他にこれから自転車を始めたい方に向けてハードルを下げるためのアドバイスなどありますか?
アパレルブランドで働いていることもあり、自転車を始める時にはウェアの選び方が重要だと感じます。ピチピチのレーパンなどは抵抗を示す方もいらっしゃいますし、確かに普段使いは難しいです。まずは自分が着やすい服装で自転車にトライしてみるのが良いのかもしれません。今日のコーディネートは程よいカジュアル感を入れてみました。少し長めの距離も快適に走れますし、街に馴染むので通勤などでも使える万能スタイルだと思います。
爽やかスタイル!色合いも落ち着いているので街中にいても違和感ないですね。カジュアルウェアを選ぶポイントは何でしょう?
自転車で走ると寒暖差が生まれやすいので素材選びが大切になります。シャツは速乾素材、アウターは防風防水加工あり、パンツは裏起毛など、カジュアルであっても機能性をしっかりと兼ね備えたアイテムを選ぶと快適に走ることができます。あとは、色選びも大切なポイントですね!ベージュやネイビーなどシックな色を選ぶとシンプルにまとまってかっこいいと思います。
自転車に乗ったからこそ見える新しい景色と、その次
こんなカジュアルスタイルも可能なのですね!とても参考になります。仕事とプライベートを分けずに好きな「自転車」を楽しめている印象を受けました。ずばり、磯田さんにとって自転車の魅力って何でしょう?
一番は”非日常”に浸れるということです。サイクリングウェアを着て、ヘルメットとサングラスを付け、ビンディングシューズに足を通す…格好を変えるだけでも普段の生活からかけ離れた行為となって、新鮮な気持ちになります。 あと、私は輪行して都内から離れた自然豊かな道を走ることが好きなのですが、これもまさに”非日常”です。都会を感じない景観は言葉にし難いほど素晴らしいですね。
ー歩踏み出して自転車に乗り始めたからこそ感じる楽しさや見える景色があるんですね。ロードバイクで次にチャレンジをしたいことはありますか?
そうですね。実は…トライアスロンにチャレンジしたいんです!!年齢を重ねた時に「なぜ若い時にチャレンジしなかったんだろう…」と後悔することはしたくなく、興味が湧いたことは挑戦してみたいと思っています。ロードバイクもチャレンジしてみて本当によかったと実感しているので。 あとは、私の影響で父や弟もロードバイクに乗ろうかなと言い始めているので、家族でライドも楽しそうだなと思っています!
インタビューを終えて
なるべく自分の経験からアドバイスをしたいと語ってくれた磯田さん。日々の学びや自身の経験を踏まえた素直で丁寧な接客が好評です。客層もベテランサイクリストだけでなく、初心者や高校生などの若い方が増えてきたと言います。インタビュー中に何度も出てきた「好きなこと」という言葉。好きに素直に向き合ってロードバイクに挑戦したからこそ、磯田さんには見えた景色がありました。 興味はあるけど自転車を始められていないという方は、まずは店舗に行ってメカニックの方に相談してみたり、お気に入りのウェアから探してみるのもいいかもしれませんね。
カペルミュール 渋谷cocoti店のスタッフとして勤務。高校生の頃から自転車に興味を持ち、2017年11月からロードバイクを始める。愛車は Cannondale supersix evo carbon 105。役者としても活動中。出演映画「青の帰り道」が2018年12月7日に公開予定。
協力:KAPELMUUR カメラマン:松村誠也